3月4日、ウイングアーク1stの上場承認が取り消しとなりました。
初値予想!ウイングアーク1st(4432)
1月31日(木)、ウイングアーク1st(4432)のIPO(新規上場)が承認されました。
上場日は3月13日(水)で、東証1部の上場となります。
想定時価総額614億円、吸収金額451億円の案件です(※想定価格)。
ウイングアーク1stの吸収金額は大きく、さらに全株が売り出し株となります。
筆頭株主のベンチャーキャピタルの利益確定の雰囲気が強く、イグジット案件のようなので注意したい案件ですね。
初値予想は、2月25日(月)に更新する予定です。
ウイングアーク1st(4432)の基本情報
企業名 | ウイングアーク 1st 株式会社 |
企業HP | http://www.wingarc.com/ |
主幹事証券 | ・野村證券 ・三菱UFJモルガンスタンレー証券 |
幹事証券 | ・SBI証券 ・マネックス証券 ・大和証券 ・SMBC日興証券 ・みずほ証券 |
仮条件決定日 | 2019/02/25(月) |
BB期間 | 2019/02/26(火)から 2019/03/01(金)まで |
公募価格決定日 | 2019/03/04(月) |
上場予定日 | 2019/03/13(水) |
上場市場 | 東証1部 |
公募株数 | 0株 |
売出株数 | 20,955,000株 |
O.A. | 1,941,200株 |
想定価格 | 1,970円 |
仮条件 | 1,690円~1,970円 |
公募価格 | 上場中止 |
初値 | 上場中止 |
想定時価総額 | 614億円 |
想定吸収金額 | 451億円 |
主な株主構成
株主名 (備考) |
株数 (比率) |
CJP WA Holdings ※ロックアップ 180日間 |
27,575,900株 (77.84%) |
モノリス有限責任事業組合 ※ロックアップ 180日間 |
1,400,000株 (3.95%) |
伊藤忠商事 株式会社 ※ロックアップ 180日間 |
935,900株 (2.64%) |
株式会社 インテージホールディングス ※ロックアップ 180日間 |
500,000株 (1.41%) |
合同会社 PKSHA Technology Capital ※ロックアップ 180日間 |
360,000株 (1.02%) |
鈴与 株式会社 ※ロックアップ 180日間 |
358,800株 (1.01%) |
内野 弘幸 ※ロックアップ 180日間 |
280,000株 (0.79%) |
田中 潤 ※ロックアップ 180日間 |
200,000株 (0.56%) |
藤本 泰輔 ※ロックアップ 180日間 |
140,000株 (0.40%) |
島澤 甲 ※ロックアップ 180日間 |
140,000株 (0.40%) |
ウイングアーク1st(4432)とは
ウイングアーク1st(4432)は、企業の情報を活用するソフトウェアやクラウドサービスなどを提供している企業です。
ビッグデータを“新しい資源”としてとらえて、様々なサービスを提供しています。
ただし、主力事業は請求書などを作成する帳票ソフトウェアなどです。
そのため、おこなっているビジネスはかなり地味ですね。
ウイングアーク1stの主力製品は、こちらです。
SVF
…帳票を効率的に管理・出力するソフトウェア
SVF Cloud
…SVFをクラウド上で提供するソフトウェア
Dr. Sum
…数百億件のデータを数秒で処理できる分析ソフトウェア
Motion Board
…企業にイノベーションをもたらす情報活用ダッシュボード
SPA
…企業内で流通している紙文書を電子化するソフトウェア
ウイングアークの事業は、下記のソリューションで構成されています。
『ソフトウェア基礎ソリューション』
…企業の基幹業務を支えているソフトウェアを提供
『データエンパワーメントソリューション』
…様々なデータを活用して新しい価値を作り出している
ウイングアーク1stの主力製品は、あらゆる帳票が作成できる”SVF”です。
下の図のように、SVFは様々な帳票の印刷ができ、さらにPDFやExcelでも出力することができます。
もともと社内で利用していた紙の帳票を読み込むこともできるので、効率的に管理することを可能にしています。
ウイングアークの最大の強みは、リカーリングビジネスであげている収益の割合が高いことです。
リカーリングとは “循環する”という意味で、顧客から継続して収益をあげるビジネスのことです。
ウイングアークは、ソフトウェアの保守・サポート・サブスクリプション契約などの継続的な契約を前提とした事業を展開しています。
リカーリング収益は積み上がっていくので、企業の業績が安定します。
リカーリングであげている収益は、全体の54.0%を占めています(2018年2月)。
売上の半分をリカーリングであげているので、経営が安定しています。
ウイングアーク1stは、パートナーを介して間接販売をおこなっています。
自社で営業活動をしないことで、営業コストを抑制して、効率的な販売活動をおこなっています。
契約パートナー数は、順調に増加しており439社に達しています(2018年2月期)。
ウイングアーク1stの前身は、2013年5月に上場廃止した1stホールディングスです。
2010年にジャスダックに上場しましたが、わずか3年でMBO(マネジメント・バイアウト)で上場廃止となりました。
※MBOとは、会社経営陣が株主から株を買収し、独立すること。
再上場案件のパフォーマンスは悪くなりがちなので、注意が必要ですね。
事業
事業別の売上高はこちらです(2018年2月末)。
・ソフトウェア基盤ソリューション事業
101億69百万円
・データエンパワーメントソリューション事業
53億96百万円
ソフトウェア基盤ソリューション
ソフトウェア基盤ソリューション事業では、ソフトウェアの販売やクラウド、保守サポートの提供をおこなっています。
主力製品の”SVF”の帳票市場の市場シェアは69%です。
データエンパワーメントソリューション
データエンパワーメントソリューション事業では、データを組み合わせたり分析することにより、新しい価値を生み出すことをコンセプトとしたソリューションです。
主な販売先
主な販売先は、日本電気株式会社が該当しています。
・日本電気
…20億47百万円(割合 13.2%)
・その他
…135億18百万円(割合 86.8%)
過去の案件と比較
ウイングアーク1st(4432)のIPO(新規上場)データは、こちらです。
・市場…東証1部
・時価総額…614億円
・吸収金額…451億円
※想定価格から算出
下の図は、直近1年間の東証1部上場の案件の一覧です。
過去の案件をみると、パフォーマンスはイマイチですね。
今回の案件にも注意が必要なようです。
企業名 (上場日) |
吸収金額 (時価総額) |
初値 (変動率) |
ウイングアーク1st (2019/03/13) |
451億円 (614億円) |
今回の案件 ※規模は想定価格 |
ソフトバンク (2018/12/19) |
2兆6,460億円 (7兆1,807億円) |
1,463円 (-2.5%) |
アルテリア・ネットワークス (2018/12/12) |
281億円 (700億円) |
1,190円 (-4.8%) |
ワールド (2018/09/28) |
671億円 (1,314億円) |
2,755円 (-5.0%) |
スプリックス (2018/06/29) |
138億円 (355億円) |
2,587円 (+7.8%) |
国際紙パルプ商事 (2018/06/26) |
28億円 (255億円) |
450円 (+30.8%) |
キュービーネットHD (2018/03/23) |
253億円 (270億円) |
2,115円 (-6.0%) |
日総工産 (2018/03/16) |
112億円 (278億円) |
4,020円 (+23.7%) |
従業員の状況
ウイングアーク1st(4432)は、グループ全体で従業員が602名在籍しています。
ウイングアーク1st(4432)単体の従業員の状況は以下の通りです。
・従業員 518名
・平均年齢 39.6歳
・平均勤続年数 2.2年
・平均年間給与 715万8,284円
直近の決算
直近の決算はこちらです(2018年2月末)。
・売上高
…155億66百万円
・営業利益
…42億23百万円
・税引前利益
…40億46百万円
・当期純利益
…29億24百万円
※前年比は記載がありませんでした。
役員の状況
株主の構成
申込ができる証券会社
今回の案件は、共同主幹事案件です。
共同主幹事に指名されたのは、野村證券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の2つです。
幹事証券はこちらです。
上記の他に、みずほ証券も幹事に指名されています。
現在募集しているIPO案件
現在募集しているIPO案件はこちらです。
関連資料
ウイングアーク1st(4432):『公式HP』
ウイングアーク1st(4432):『有価証券報告書』
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